大型車がタイヤチェーンを巻かない本当の理由とは

ドライバーにとって一年で一番嫌な季節がやってきましたね。

毎年、雪道で交通障害を起こす原因の9割が大型車のスタックです。

国交省からもチェーンの携⾏や、早めの装着を呼びかけています。

もし、タイヤチェーン無装着などで交通渋滞を引き起こした運送業者には運輸支局の監査が入ります。

数年前の関越道で起きた大雪による大渋滞も最初は一台の海コンのトレーラーがチェーン未装着によるスタックが原因の様です。

では何故、トラックドライバーは雪道でタイヤチェンを巻かない人が多いのでしょうか。

冬用タイヤ履いてるから大丈夫

スタットレス履いてんだから大丈夫じゃね!

これ、意外に多いです。
スタットレスタイヤを過信しています。

一般車のスタットレスタイヤは最近ではかなり性能がアップしてます。しかし、大型車のスタットレスは性能重視より、耐久性重視なのです。

私の知るかぎり、石橋さんところのW970ってのは効きますけど。
でも、1シーズン持ちません。\(≥ ≤)/

普段なら、スタットレス履いていればよほどのきつい勾配でなければ上りきってしまうのですが、坂の途中でリタイヤしている車がいるとアウトです。

そして、次々と後続の車がリタイヤすれば大渋滞になり、一番先に渋滞の原因をつくった車が去ってしまうと渋滞の先頭になってしまった車には「お前か!渋滞の原因つくったのは!」って白い目で見られます。

あと、オールシーズンタイヤ、通常ミックスタイヤってのも厄介な代物です。これ、決してオールシーズンでは無いです。

高速道路などの冬タイヤ規制の検問などで係員の聞き込みに「オールシーズン」って言えばチョット前まではパスしていました。

ハッキリ言います。

大型車のスタットレスタイヤは効きません。

チェーン巻くの面倒くせぇ

チェーン巻くの面度くさ!

たしかにタイヤチェーンはできるなら巻きたくないですね。 (^^)”

とくに、外形が22.5インチのタイヤチェーンは30kgほどあるし、車体の下にもぐり込んでの作業なので濡れます汚れます。
ましてや、内側のフック部分が掛けにくいので手が冷たい、いや、痛くなってしまうのです。

内心は「チェーン巻こうか」、「いや、もうチョット様子見で行こうか」と自分自身で格闘があります。

結果的に登れなくなり、慌ててチェーンを巻いている光景をみます。中には開き直って足をハンドルに乗せ携帯をかまってる者もいます。

私には理解できません。💢

チェーン巻き方が分からない

俺、チェーンの巻き方教わってないから!

雪がめったに降らない地域から来たトラックや、新人のドライバーはチェーンの巻き方どころか、触ったことも無い人もいます。

また、めったに巻かないのでイザまこうとしたらサイズが合ってなくてダメってのもあります。

よく、YouTubeで大型車タイヤチェーン巻き方が載っているのでスマホで練習するか、社内教育の一環で体験させることです。

正直、一回練習したくらいでは中々上手く巻けないのが現状、ましてや実際の雪の上では練習の場合とおかれた環境が違うのでよほど練習を重ねておかないとダメです。

慣れた人なら左右シングルチェーンなら10分もかからないです。

回数を重ねるしかありません。

チェーンを巻く場所が無い

チェーン巻く場所無いじゃん!

先ほども述べましたが、自分の中でチェーンを巻こうか巻かないかの格闘があると言いましたがこれには巻く場所、巻ける場所が関係してきます。

どこで巻こうかと考えているうちにスタック車両の渋滞にはまり、結果、路上で巻くはめになるケースも少なくありません。

最近では、ゴミのポイ捨てなどで小さい駐車スペースがバリケードで封鎖されています。

出来るなら、何時もスタックして渋滞が起きやすい場所の手前に広いパーキングを作って下さい。

チェーンが切れたら困る

チェーン切れたら俺の愛車キズつくじゃね!

大型車の新車納車時に付いてくるタイヤチェーンは走行時の使用状況にもよりませが、巻きっぱなしでは50~60kmくらいしかもちません。

もたないというのは、通常のタイヤチェーンはサイド部とクロス部で出来ています。この、クロスチェーンが磨耗で切れてしまうのです。

クロスチェーンが切れてしまうと荷台部分やフェンダーを叩いてしまいます。トレーラーはフェンダーはおろか、ブレーキランプまで無くなってしまいます。

最近のトラックはタイヤと泥除けなどの隙間が狭い車両が多いです。とくにセノプロ仕様などは外国製の樹脂のフェンダーが付いており、もし、タイヤチェーンが切れたて叩いてしまったら修理代が¥¥¥¥¥¥です。 \(≥ ≤)/

なので出来るだけタイヤチェーンは緊急時にしか巻きたく無いのです。

でも、タイヤチェーン巻いて下さい

 

いかがでしたか、

タイヤチェーンを巻く、巻けない、巻きたくても巻かないなど、それぞれの理由があるかも知れませんがどんな事情があっても結果的にスタックしてしまえば他の人に迷惑がかかります。

場所によっては「冬タイヤ規制」や、「チェーン規制」がある場所もあります。

最近は装着が簡単なチェーンや、軽量タイプ、耐久性があるものなどが出回っていますが、いずれにせよ持っているだけでは意味がありません

タイヤチェーンを巻くことへの煩わしさを解消すには回数をこなすことです。慣れてしまえば数分で巻ける様になります。

「何時巻こうか」などと心配しているより、早めに巻いたほうが気持ちが楽ちんになること間違い無しです。

 

 

スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする