トラックの車内カメラによる監視は違法なのか、について考える

おたくの運転手は携帯をしながら工場に入って来た!

こんな通報が会社にありました。

早速、そのドライバーに事情を聞いてみると

「携帯しながら運転など、していない!」との事、

でも結果アウトでした。何故か、デジタコのSDカードを確認したら嘘がバレバレでした。

近頃はドライバーの運転中の一部始終が車内カメラで録画できるデジタコが増えています。

このカメラによってドライバーからは、プライバシーの侵害だという声も上がっています。

では、運転中のドライバーをカメラで監視?は違法なのでしょうか、

また、それに対するドライバーからの意見や、管理側など双方の意見を聞いてみました。

車内カメラはプライバシー違反にならないか

最近では、至るところに監視カメラがあり、プライバシーどころではありません。

それは街中であったり、建物の中など、ありとあらゆる場所に防犯カメラが設置されています。
本来、誰にでも肖像権があります。
肖像権とは、「人は誰もが無断で撮影されたり、それを公表されたりされないように主張できる権利」です。

なので、人を無断で撮影などをした場合はプライバシーの侵害と成り得るという事です。
しかし、防犯や防災が目的の場合は該当しないのが一般的です。

では、トラックに車内カメラを取り付け、ドライバーを監視する行為はプライバシーの侵害、肖像権侵害にならないのでしょうか、

結論からすると、ドライバーに車内カメラを無断で取り付けて録画するのは問題ありのようです。
事前に取り付ける前に「車内カメラを付けて必要とあれば録画しますよ」などと報告しておけば問題なさそうです。

これは悪まで、危険運転防止や、安全運転などの教育のためなどの前提が必要とされ、他の目的で利用した場合は肖像権の侵害にあたる可能性もありえます。

車内カメラについて運転者の意見

トラッカーケンシロウ
トラッカーケンシロウ

○×△%×÷#”α

では、ドライバー側からしたらどうでしょうか、

「元々、トラックドライバーになったのは、いつも会社の監視下で仕事をしなくても良いのが理由だったのに車内カメラで監視されてたんじゃ社内で仕事してる時と同じかもっと悪い!」

「常に監視されているとストレスが溜まる、プライバシーが無い!」

などの声が多く、車内カメラについては不評の意見が多いようです。

また、音声なども拾える機能もついており、ブルートゥースで会話していても会話の内容が聞かれているようで自分が発する言葉も選んでしまうなどもあります。

我が社のドライバーは取り付けた当初はかなり気になっていたようです。
中には、カーテンなどでカメラを覆っていた者もおり、再三の注意を受けたりもしましたが、慣れてしまえばさほど抵抗が無いようです。

時間が経てばそれも慣れてくるようです。


車内カメラについて会社側の意見

社長
社長
○×△%×÷#”α

我が社の場合は、デジタコに外カメと中カメと両方が付いており、車両に衝撃が加わった時、両方のカメラが自動録画を開始します。その直後にメールで連絡が入り、両方の録画映像が確認できます。

また、ポーリング機能が付いており、リアルタイムでは無いにしろ、確認したいドライバーの車内を制止画像で見ることが出来ます。
さすがに音声までは摂ってはいませんが、

会社側が車内カメラの機能を設置した理由は何といっても危険行為運転の防止のためです。
令和元年から運転中のスマホ使用、いわゆる、「ながらスマホ」が禁止になり、重い罰則が加わりました。
現に、大型車の事故で多いのはバック事故に次いで追突事故です。その原因には「居眠り」や「わき見」などが多く、わき見の中にはスマホ注視なども含まれ社会問題になっています。

外を写すカメラには、もし、事故が起きた場合の身の潔白や、事故の原因追及のためや、最近問題となっている「あおり運転」などの証拠物的のためです。

対する車内カメラは事故を未然に防ぐ、いわゆる危険運転や危険行為を管理して教育することが目的です。

本来、社員は拘束時間中は会社の管理下であり、よって、ドライバーの運転中は監視されることは当然の行為であり、今までは車庫を出て車庫へ帰ってくるまで何も無ければそれで良いとされてきました。

いわゆる、今まではそれを監視する方法が無かったに過ぎません。

会社によっては、ドライバーの一部始終の録画やGPS機能で管理しているところもある様ですが、極まれなケースで、一般的には各ドライバーの一部始終を見るほど暇では無いってのが正直なところです。

さいごに

トラック運転手は自由で気ままな職業という時代は過去になりつつあるのかも知れません。
が、それが良くて運転手になった人も多いのも事実です。

運転中の録画は法律上は違法性は少なさそうですが、休憩や休息時間にはモラル的にはグレーかも知れません。
あくまでも事故防止が目的ということです。

また、危険行動などの映像を車内の安全会議などで使用する際も本人同意の上でおこない、人物が特定しなくても良い場合は車内動画は映さないのがベストかも知れません。

運転中の録画には運転者側、会社側、双方の同意とお互いのモラルが重んじられるのではないでしょうか。

 

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