運送事業者から見たウーバーイーツは道路運送法違反にならないのか?

運行管理の業務ご苦労様です。

コロナ禍の影響もあり一般貨物の輸送量が伸び悩んでいますが、逆に宅配業務の需要がのびています。

要因は外出自粛によりネットで買い物をする人が増えたことです。
また、食べ物もテイクアウトや出前配達といった形に変化しています。

そんな中、今年に入って「ウーバーイーツ」といったサービスの需要が増え、街中で「Uber Eats」のロゴが入ったバックを背負った自転車を見かける様になりました。

その、「Uber Eats」とは店舗側があらかじめ登録してある配達パートナーに携帯アプリを使って出前をお願いするサービスです。

依頼を受けた配達パートナーは店舗側から料理を依頼主に届けることによって報酬が支払われる仕組みです。

それって道路運送法に引っかかるんじゃ無いのか?
社長
社長

たしかに「金銭をもらって物を運ぶ」という、いわゆる運送屋の仕事と同じなので、「なにかしらの許可が必要なんじゃないの?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。

そこで今回はこの点について解説してみます。

ウーバーイーツは貨物運送事業違反ではないか

トラックでこのような行為をすると「白トラとか白ナンバー行為」になる訳ですが、ウーバーの場合は配達パートナーが登録できるのは自転車や125ccのバイクまでと有ります。

自転車はともあれ、バイクはまずいんじゃ無いの?
社長
社長

以前からある「バイク便」は貨物軽自動車運送事業経営届出と運賃料金設定届を提出することで「緑ナンバー」をつけることができます。でも現在の貨物軽自動車運送事業には125cc以上のバイクとあります。
したがってウーバーイーツは違法では無いのです。

・・・
では雇用形態はどうなのだ!
社長
社長

最近、ウーバーイーツの配達員が事故に遭遇するニュースが流れていますが、配達員の事故、事件はウーバー側(ウーバージャパン)は一切関与しません。

自分とこの雇用者だろうが!!
社長
社長

何故なら、配達パートナーは「個人事業主」であり、ウーバーイーツと雇用関係に無いのです。

労働法にも触れないってことか・・・
社長
社長

それどころか、業務委託契約も結んでいない関係なのです。

もし、トラブルがあってもウーバー側には一切責任が無いってことか・・・
社長
社長

そういう事です。
業務委託契約はあくまでも飲食店と、個人事業主である配達人との間で交わされているのです。

・・・
社長
社長

現在のところ、事故やトラブルがあっても「配達パートナーは個人事業主なので、Uber Japanは関与できない」と言われてしまい、なんの解決にもなら無いのが現状です。

だが、配達員の違反が増えているゾ!!
社長
社長

ウーバーイーツが違法となる場合

そうですね、

ウーバーイーツと言うか、配達する側の違反行為が目立っています。
一般のウーバーイーツに登録できるのは自転車か125CC以下のバイクまでとなっています。しかも、1つの車両しか登録できません。

しかし、最近は登録していない車両で配達したり、普通車で配達するケースが増えているのも事実です。

これはれっきとした「白ナンバー行為」に当たります。
無許可営業なので「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金」(第七十条)が科せられます。

また、バイクも125CCまでとなっていますが、大型のバイクで配達したり、規定の排気量を超えたバイクで配達する者も少なく無いようです。

125CC(ピンクナンバー)では高速道路に乗れねえからナ!
社長
社長

そうですね、車体の大きさもほぼ同じの150CCのバイクが増えているそうです。

この場合、貨物軽自動車運送事業の許可が必要となり、違反した者は100万円以下の「罰金」が課せられます。

でも、注文依頼者も店側も運ぶ車両まで確認する必要ないので余程のことがなければ見つかることが無いのも正直なところです。

運送事業者から観たウーバーイーツは?

海外から進出してきた「Uber」は当初、日本で本格進出するにあたり、2015年2月に一般ドライバーによる送迎事業のライドシェア(相乗り)の実証実験を福岡市で始めました。
しかし、国土交通省から中止を求められました。
それは、無許可でタクシー業を行う「白タク」行為を禁じた道路運送法に違反する恐れがあるためです。

完璧に白タク違反だ
社長
社長

今現在展開するウーバーイーツでも運送業の許可申請に関わる貨物自動車運送事業法との関係が危ぶまれましたが、自転車もしくは小型バイクを使用することでクリアしました。

クリアしたいうより、「法の目をくぐる」が正しいのかも知れません。

我々、運送事業者は一般貨物自動車運送事業を行うにあたって国土交通大臣の運送許可を取得して営業しており、それを継続するにあたっては多くの規則や運行管理の元で運営しています。

運送屋は苦労しているんだ‼
社長
社長

たしかにスマホをかえしてお客、依頼主、運び手といったサービスは便利です、しかし、一旦トラブルが起きた場合は誰の責任になるのでしょうか。

Ubea側の責任逃れだぞ!!
社長
社長

ただ、注文した料理が届けばそれで良いと思うかも知れませんが、私たち運送事業者はお客様の荷物を安全確実に目的地に届ける為にドライバーに教育し日々努力しています。

一般の教育も受けていない人が気軽に他人の荷物を運んでトラブルが発生しない訳がありません。

安かろう、悪かろうでは2016年に起きた「軽井沢スキーバス事故」と同じような気がします。

外資に弱い日本政府も安全と責任の面でも厳しく規制していくべきでは無いでしょうか。

国土交通省さん!しっかりしてくれ!!
社長
社長
トラックが追い越しざまの白い乗用車に進路を妨害され、急ブレーキを踏まざる事態が起きた。実はそのトラックには高額の荷物が載っており、急ブレーキをかけたことにより、3000万円ほどの損害が発生してしまった。あいにく、白い乗用車は走り去ってしまったが 荷物が痛んだ損害は誰が支払うのか。


スポンサーリンク



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする