「適正化事業実施機関の巡回指導」は注意しなければいけない!

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運行管理の業務ご苦労様です。

「適正化事業実施機関の巡回」の結果によって悪質性の高い事業所は運輸支局への速報対象となっておりますがご存知ですか。

この制度は平成25年10月1日に導入されましたが、更に令和元年11月1日より、速報制度が強化され現在に至っております。

年の後半はGマークの更新時の巡回と合わせ、適正化指導の巡回の回数も増える時期でもあります。
どの様な方法により運輸支局への速報、報告されるのか解説したいと思います。

速報制度とは

適正化事業実施機関では、従来、トラック事業者の巡回指導において、通常、違反行為を確認した場合は、改善指導を行い、事業者による改善措置を促すことを基本としていましたが、平成25年10月1日からは、重大・悪質な法令違反を確認した場合、運輸支局に速報する形をとっていました。

さらに令和元年11月1日からは巡回指導での総合評価がE判定で「点呼記録簿」「過労運転」「健康診断未実施2名」などの違反があった場合、運輸支局への速報となっております。

その適正化事業実施機関ってのは何処だね!
社長
社長

適正化事業実施機関とは、貨物自動車運送に係る輸送の安全のため、事業者に対する巡回指導、広報啓発、安全性優良事業所(Gマーク事業所)の認定などを行う民間の機関で、都道府県トラック協会が指定されています。

トラック協会の人はどんな巡回をするんだい!
社長
社長

巡回指導の内容とは

まず、2週間くらいに前に運輸支局から巡回指導を行う通知(封書)が届きます。

中身の内容は何だい!
社長
社長

貴社事業所に対して○月○日○時において巡回指導を行いますので各帳簿や記録を揃えておいて下さいみたいな内容です。

たしか、開業してチョットたってから巡回に来たことあるな!
社長
社長

そうです。
営業許可を取って数ヶ月すると適正化指導員が2人来て票帳簿類を見ていったと思います。

二人で2時間くらいかけて色々見ていったなぁ・・
社長
社長

この巡回指導は前回から2年くらいのペースでまわってきます。
あと、Gマークを所得する際にも巡回があり、その評価が悪いと総合点数に支障をきたします。

色々票帳関係を見ていったが何を見ていったか忘れたなぁ
社長
社長

そもそも巡回指導は監査では無いので普段から票帳関係をきちんと行っていれば慌てる必要はありません。
巡回指導で指導員が見ていく内容は

事業計画

・主たる営業所の名称、住所に変更がないか
・自動車の車庫の収容能力は適正か
・違法な営業行為や白トラの利用がないか
・名義貸しなどの行為は無いか

票帳類の整備

・事故記録が適正に記録され、保存されているか。
・自動車事故報告書の有無。
・運転者台帳が適正に記入等及び保存されているか。
・車両台帳が整備され、適正に記入等がされているか。

運行管理

・運行管理規程が定められているか。
運行管理者が規定の人数選任され、届出されているか。
・運行管理者に講習を受けさせているか。
・乗務割が作成され、休憩時間、睡眠のための時間が適正に管理されているか。
・過積載による運送を行っていないか。
・点呼の実施及びその記録、保存は適正か。
・乗務記録(運転日報)の作成・保存は適正か。
・運行記録計による記録及びその保存・活用は適正か。
・運行指示書の作成、指示、保存は適正か。
・乗務員に対する輸送の安全確保に必要な指導監督を行っているか。
・特定の運転者に対して特別な指導を行っているか。
・特定の運転者に対して適性診断を受けさせているか。

車両関係

・整備管理規程が定められているか。
・整備管理者が選任され、届出されているか。
整備管理者に講習を受けさせているか。
・日常点検基準を作成し、これに基づき点検を適正に行っているか。
・適正に点検整備記録簿等が保存されているか。

労基関係

・36協定が締結され、届出されているか。
・就業規則が制定され、届出されているか。
・労働時間、休日労働について違法性はないか。
・健康診断を実施し、その記録・保存がされているか。

法廷福利

・厚生年金保険に加入しているか・
・労災保険に加入しているか。

これだけ普段から整備しておくのも大変だわ!
社長
社長

大丈夫です。
もし、不備があった場合、指導なので後で改善項目を提出すればOKです。

なら良いけど・・・
社長
社長

でも、甘くみると痛い目にあうこともあります。
巡回指導の結果は運輸支局に順次報告しているので明らかに違反している場合や評価がE判定であって改善がされない事業所は運輸支局への速報となります。

これが速報制度です。

速報される違反を教えておくれ
社長
社長

対象となる違反

運輸支局への速報となりうる違反、いわゆるE判定に関わる違反とは。

点呼をまったく行っていない
1 点呼の実施記録が全く無く保存されていない
2 点呼の実施記録係る帳簿に記録が全くされていない

運行管理者整備管理者が全くいない
1 選任されている運行管理者が全くいない
2 選任されている整備管理者が全くいない
※運行管理者、整備管理者資格者がいても法令の基づく届出されていない場合も該当する。

定期点検を全く行っていない
1 定期点検整備記録簿が全く保存されていない
2 定期点検整備記録簿に記録が全くされていない

結果、「記録をしていないことは、実施をしていない疑いがある」と判断され、速報の対象となります。

そう、判断されても仕方ないら
社長
社長

段階的な運輸支局への報告

適正化事業実施機関の巡回指導は各、事業所において指導、アドバイスして終わりという訳ではありません。

巡回指導の結果を「定期報告制度」「相談事案」として頻繁の運輸支局へ報告しているのです。

どう言ったことで報告するのだ!!
社長
社長

指導員は速報以外、以下の段階で運輸支局に報告しています。

定期通報制度

1 巡回指導で総合評価がEで3ヶ月以内に改善報告が行われない、または一部に未改善事項がある事業所

2 巡回指導を拒否した事業所

3 新規巡回指導で、悪質な事業計画違反が疑われた営業所

4 社会保険に未加入又は、保険料に未納がある営業所

相談事案

1 名義貸し、白トラ利用等悪質であるが、構成要件の判断が難しい法令違反が疑われる営業所

2 記録の改ざんが疑われる営業所

3 巡回指導の評価がDで3ヶ月以内に改善報告が行われない営業所

4 その他の相談が必要となる事案が認められた事業所

巡回指導を甘くみるとえらい事になるなぁ・・・
社長
社長

罰則

「点呼を全く行っていない」、「定期点検を全く行っていない」、「整備管理者が全くいない」などの場合、それぞれ30日間の事業停止処分が行われます。

また、巡回指導の総合評価がEで改善報告に「点呼実施不適切」「過労防止措置不適切」「運転者が2名以上の健康診断未受診」などの改善報告がなく、その後の監査で当該項目に違反行為が確認され、輸送の安全確保の命令に従わなかった事業所は許可取り消し処分となり、営業許可が無くなってしまいます。

それだけは避けたいなぁ
社長
社長

そこまでとは行かなくても、総合評価がE判定の事業所は3ヶ月間は事業の拡大、すなわち、車両の増車や営業所の増設などは許可がおりてきません。

Gマークを取得するにも問題ありだし
社長
社長

いかがだったでしょうか。
日ごろから記帳はしているものの、票帳関係の記録がおろそかになりがちです。
巡回指導はそれらの記帳漏れを改める良い機会かもしれません。

そして適正化指導員は巡回の結果を運輸支局へ報告していることを忘れてはいけません。



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