最近、煽り運転と言う言葉を良くニュース等で聞きます。
『煽り運転』という言葉は最近かもしれませんが前車を何らかの理由から煽る行為は昔からありました。
ちょっと話はそれますが1971年のアメリカ映画で激突という映画を観た人はいますか?そうです、あのスピルバーグ監督が25歳の時のデビュー作です。
セダンに乗ったサラリーマン風の男性が前を走っていたトレーラーを追い越した事からそのトレーラーに何処までもに追いかけられる映画です。
トレーラーのドライバーは顔は最後まで映りません、手しか映りませんちょっと不気味なサスペンス映画です。なぜ、この映画の話をしたかというと、このサラリーマンはただ普通に追い越しただけなのに何処までも追いかけられます。
この普通に追い越しただけなのに、何故、何故、私が言いたいのは煽り運転になる引き金が本人しか分からない何かと言う事です。
昨年の六月に煽り運転から高速道路上で無理やり停車させられ、そこへ大型車両が追突し夫婦二人が死亡するという悲惨な事故も記憶に新しい事です。
人はなぜ、煽り運転をしてしまうのでしょうか?
車間距離の保持 道交法第26条
「車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その車両が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避ける事ができるため必要な距離を、これから保たなければならない。」
人はなぜ、煽り運転をしてしまうのか?
急いでいる
前の車が異常に遅い
前の車がよくブレーキを踏む
前の車から気に触る事をやられた
急いでいる
よく、高速道路で追い越し車線を追い越しの為に走行していると後ろから速度の速い車が後ろにつきます。早く行けと言わんばかりに車間を詰めてきます。
そのうちにたいがいの車は右側のミラーに映るよう分離帯側へ寄って走ってきます。
(左ハンドル車は左側へ寄って走る)
そして、ライトをパッシングしだす。最後に煽りだす。
こういう場面に出くわした事は有りませんか?
パッシングや煽り行為まで至らなくても車間を詰められるのは日常茶飯事です。
先を急いでいるのは分かりますが左車線に戻る間くらい待っても時間がかかる訳でもありません。
前の車が異常に遅い
これは高齢者や女性ドライバー[一般論]いわゆる交通弱者が自分の前を走っているとどうしても前車との車間が詰まってしまいます。
道路には法定速度が設定されていますが法定速度以下で走っていたら煽られる原因になってしまうかもしれません。
法定速度プラスαの速度で走っている車両がほとんどが現状です。
今は対面通行の道路は追い越し禁止の区間がほとんどで追い越す事が出来ません。
前の車がよくブレーキを踏む
自分の前を走っている車というのは気になる存在です。
前を走っている車のペースに合わせなければいけません。たまたま、前車が自分と同じペースやそれ以上早い速度ならストレスが溜まらないかもしれません。
前を走っている車が交通弱者の人やブレーキを踏むタイミングが多い人だと後ろの車はストレスを感じ、そのうち居たたまれなくなり煽り行為に走るケースもあります。
前の車から気に触る事をやられた
これは冒頭でもお話ししましたが映画、激突と同じで相手に知らぬうちに気に触る事を与えてしまったということです。
たとえば、全文のブレーキを頻繁に踏まれ嫌がらせと感じて煽り行為に出る
急な車線変更で前に割り込まれ、カッとなって煽り行為に出ることも大きな要因です。
割り込んだ本人は割り込んだ意識も無く、前をゆっくり走られたら、もう、ストレスを感じ煽り行為の引き金になってしまいます。
最後に一言
人の気持ちは千差万別です。何がストレスを相手に与えているか、また、切れるタイミングもまちまちです。
人は車という箱に入ると人格がむき出しになる傾向があります。
ちょっと考えてみて下さい。たとえば、歩道を歩く時、まわりの人にストレスを感じて歩いている人は少ないと思います。がしかし、車に乗るとちょっとした事でも攻撃的になりやすくなるのは何故でしょう。
じつはこの記事を書くには少し勇気がいりました。何故か?それは煽る人の気持ちが理解出来ない訳では無いという事です。煽り行為をする可能性が誰にしろゼロでは無いという事です。
煽り運転をする側にもなんらかの理由があるかもしれません。しかし、煽る行為は決して許される事ではありません。
逆に煽られたからと云って、後ろの車を急に停車させ口論になったり、障害事件になったりするケースもあります。
誤解しないでほしい事は煽られる側にも非があるという事ではなく、自分の身や家族を守る為には、今まで話した事を参考に煽り運転の被害に遭わないように予防しなくてはいけないのではないのでしょうか。
昨年の六月に石橋和歩被告から煽り運転を受け、高速道路上で停車させられ大型車に追突され死亡したご夫婦のご冥福をお祈りします。