こんにちは。
この記事を読んでいるあなたはもしかしてトラックドライバーになろうとしている人か、別の運送会社へ転職を考えている人ではないでしょうか。
運送会社の求人は星の数ほどあるけれど・・・
運送会社ってブラック企業が多いとか・・・
たしかに運送会社ってブラックな会社が多いと聞きます。
私が現役でトラックに乗っている頃はブラック、って言うかそれが当たり前の世界でした。
しかし、運送業界も「働き化改革」に向けて労働環境を整えなければいけない時期に入っており、これからトラックドライバーになろうとしている人にとっては良いチャンスかもしれません。
そこで、まだまだ多いブラックな運送会社の共通点をまとめてみました。
転職、就職のご参考にしてみて下さい!!
運送会社の求人内容を確認
運送業界はドライバー不足でたしかに求人が多い職種です。
でも、年中、求人広告を出しっぱなしの会社はBlackの疑いありですね、
何故なら、ドライバーが入っても長続きせず、何らかの問題ですぐ辞めてしまうことが多いのです。
まずは、求人内容の注意しなければいけない所を見てみましょう。
委託、請負は気をつける
求人の欄の記載事項で「請負」「委託」と書かれている場合は要注意です。
委託や請負とは一般的にナンバー貸しと言われる部類に等しく、車両代や燃料、高速代などの必要経費を引いて残った分が自分の取り分になります。
一見、良さそうに見えますが、仕事が減ったり、経費が膨らんで残りの取り分が少なくなる場合もありうるという事です。
事故を起こした場合は全額自己負担等という最悪のパターンも考えられます。
また、会社からの社会保険や厚生年金などの加入が無く、自分で負担しなければなりません。
上手にやれば旨みもありますが、リスクも高いのです。
この業界のことを知り尽くしたベテランしかお勧めできません。
あと、正社員なのか契約社員なのかも気をつけたいところです。
勤務時間
運送業界の求人欄で一番気をつけなければならないところでも有ります。
殆どの会社がここには「実働時間8時間」って書いてあります。
しかし、一般的な会社員とは違い、この業界は時間では無く、仕事量が基本になってきます。
たとえ勤務時間のところが8時間と記載してあってもプラスαがあると思っても間違いはありません。
運送会社でタイムカードがあるのは極まれで、殆どの所は無いのが普通です。
問題となるのはこのプラスαの部分が時間外の賃金に反映されるかです。
求人欄では分かりづらい面でもあるので直接確認したほうが良さそうです。
給与
ここも大事ですよね。
よく、32万円~45万円とか歩合制などと書かれていますが、この場合、32万円が妥当だと思ったほうが良いでしょう。
45万円はそこの会社のドライバーが最高にもらっている人の金額なのです。
注意したいのは、○○万円+歩合とか歩合制などといった釣り言葉は気をつけなければいけません。
運送会社の基本給は10万円から20万円のところが多く、あとは、時間外手当や無事故手当てなど、会社によっては歩合制などで総支給額を合わせています。
中にはきちんとした給与規定が無く、事業主のどんぶり勘定で支払う会社もあるので注意が必要です。
それと、この業界は賞与は期待できる額では無いので年収で判断したほうが良さそうです。
大手の運送会社はそれなりの賞与と言える額ですが、規模のそれほど大きく無い会社だと、出ても5万円、多くて10万円くらいです。
出るだけマシっ!!と思ったほうが良いでしょう。
休日
運送業界での休日とは少し専門的な話になりますが、法律上では休息期間プラス24時間を意味します。
早く言うと、最低でも前回の運行終了から次の運行開始までは連続で32時間空いてないといけない決まりがあります。
したがって、この業界では運行開始の時間が基準となり、一般的な生活リズムとのズレがある為、中途半端な休みが出来てしまいます。
特に貸し切り輸送の場合、中距離のケースをとると、金曜日に月曜着の荷物を積み込み、日曜日の午後とか夜に出発する場合が多いのです。
この場合、土曜日と日曜日を週休2日と受け取るかは受け取り方の問題であり、法律上は1週間(7日間)のうち32時間以上空いている時間が1回あり、かつ、1ヶ月の拘束時間が293時間以内ならば問題がないのが現状です。
これが守られていない会社はBlackかも知れません.
有給休暇も名目のみで実際は中々休みが摂れない会社も多いのも事実です。
待遇
待遇の欄に社会保険加入って書いてあるますが、普通の会社なら社会保険や厚生年金の加入が当たり前です。
中には社会保険に加入してない運送会社もあると言うことです。
先にも述べましたが、雇用条件が委託や請負などのところは気をつけなければいけません。
「未経験者大歓迎、免許取得制度あり」と言うのも大雑把なところです。
果たして、免許証を取得するにあたって、全額分会社が負担してくれるのか、または、協会の助成金制度の範囲内での補助なのかも分からない部分でもあります。
逆に、「免許取得に際して全額を会社が負担します」にも注意が必要です。
何故かといえば、免許を取らせてもらったら辞めたくても簡単に辞めれない見えないクサリで繋がられる可能性も有ります。
そして自社のアピールの部分によく書いてあるのが「アットホームな会社です。」
すべてとは言いませんが、問題あるかもしれませんネ 笑
運送会社に面接の時に注意する点
自分の条件に合った運送会社が決まり面接する段階になりました。
希望の会社に面接する際、注意してみなければいけないことがあります。
会社の概観
すべてとは言いませんが、トラックの駐車場が余り整備されて無く、さら地で事務所がプレハブの運送会社は問題があると思っても言い過ぎではないかも知れません。
トラックも同じカラーで統一されて無く、車種もまちまちで中古車の寄せ集め状態、駐車場内もパレットやゴミなど隅のほうに積み上げてあり、整理、整頓がされていない運送会社を想像してみて下さいこんな会社まさに問題を抱えている確率が高いです。
やはり場内は整理整頓されていてトラックも比較的新しくて綺麗にしてある会社はキチンとしています。
面接で確認すること
面接の時に色々と聞きたいことがあってもその時の空気に呑まれてしまい、中々聞き出せないのが現実です。
これから話すことは重要なのでメモっておいて参考にして貰いたいです。
・社会保険や厚生年金などの加入の確認
・事故や荷物をキズつけた場合、自分で幾らかでも負担するのか
・退職金制度はあるのか
・残業や年間休日の確認
運送業界では人出不足により、のどから手が出るほどドライバーが欲しい状態です。会社側から面接者を篩(ふるい)にかけるのでは無く、反対に受ける側から会社を選べれる常態なのです。
聞きたいことがあれば質問してみてはどうでしょうか。
とは言ってもやはり面接を受ける側もスーツとはいかなくてもそれなりの服装をして望んだほうが良いでしょう。
最後に
いかがでしたか。
厚生労働省が「働き化改革」に向けて労働環境の改善を呼び掛けていますが、まだまだ、ブラックな部分が多い業界です。
その根深い要因としては、運送業界は零細企業が多く、荷主に対しての意見、要望が通りにくいのが現状です。
トラック運転手=労働時間が長い、のイメージがありますが、運送業界も一般企業に習い2024年を目標に労働条件の改善をしなければならない時期にあり、これからトラックドライバーになろうと思っている人には良いチャンスと私は思います。
今や運送業界は人手不足にあり、求職者側が運送会社を選べれる状態です。
業界の仕組みや規則を少しでも理解して、給与の金額ばかりで無く、健康で働ける職場を探してみて下さい。
コメント
>ナンバー貸し
脱法手段もあるのだとは思いますが
最悪の場合は名義貸しという違法行為に荷担させられる可能性があることも記載されては?
最近は少なくなりましたが、ナンバー貸しが以前は多くあり、1ケ月に5万とか、売り上げの1割とか親元が引いていました。また、消却制と言って、トラックの名義は会社ですが、売り上げから車両代金や燃料などの経費を引いた残りをもらう形をとっている会社もまだあります。
いずれにせよ、過労働を煽る行為であり、基本、給与が売り上げ高の何割とかの歩合制はおっしゃるとおり違法性が問われます。