最近、巨大公共プロジェクトの現場で、
地方ナンバーの白ダンプを頻繁に見かける。
緑ナンバーではない。
白ナンバーだ。
違和感を覚える人は少なくないだろう。
公共事業だ。税金だ。
それなのに、なぜ白ナンバー車が堂々と走っているのか。
白トラは違法のはずだが
まず原則を確認しておきたい。
他人の依頼で運賃を受け取り、貨物を運ぶ行為は、
貨物自動車運送事業の許可(いわゆる緑ナンバー)が必要だ。
白ナンバーでそれを行えば「白トラ行為」となる。
法律上は明確だ。
では、なぜ巨大公共事業で白ダンプが存在するのか。
建設業という“別の理屈”
建設工事には独特の構造がある。
- 元請ゼネコン
- 一次下請
- 二次下請
- 三次下請
この多重構造の中で、
運搬は「工事の一部」と整理されることがある。
つまり、
運送ではなく、工事請負の一環
という理屈だ。
自社が請け負った工事で、
自社の従業員が、自社の車両で土砂を運ぶ。
形式上は「自己の貨物運送」となる。
ここにグレーが生まれる。
地方から集められる白ダンプ
現場で見かけるのは、
遠方ナンバーの白ダンプ。
地元ダンプでは足りない現実、
想像だが、こういう構図もあり得る。
- 地方の建設会社
- 巨大工事の下請に入る
- 自社社員として現場に送り込む
- 自社ダンプで運搬する
表面上は合法だ。
だが、もし実態が
- 出来高払い
- 台数契約
- 距離単価
こうした「実質運賃」構造ならどうか。
それは限りなく運送業に近い。
問題は“実態”
法律は形式より実態を見る。
- 誰の指揮命令下か
- 誰が利益を得ているか
- 運搬が独立しているか
金の流れを追えば分かる。
しかし、そこまで踏み込む調査は簡単ではない。
だから外から見ると、
公共事業で白ナンバーが合法化されている
ように見えてしまう。
ダンプ不足という現実
巨大プロジェクトでは、
一日数百、数千台のダンプが必要になる。
緑ナンバー事業者だけで賄えるのか。
現実は厳しい。
運転者不足、車両不足、高齢化。
その現実が、
“合法スレスレ”を生む土壌になっていないか。
不公平感は消えない
民間では厳しく取り締まられる。
しかし巨大公共工事では、
白ナンバーが当たり前のように走っている。
これが事実なら、
業界の秩序は崩れる。
適正に許可を取得し、
高いコストを払って緑ナンバーを維持している事業者はどうなるのか。
納得できないのは当然だ。
私は断定しない
ここで強調しておく。
見た目が白だから違法、とは言わない。
合法な自己運送もある。
正当な工事請負もある。
だが――
公共事業である以上、
より高い透明性が求められるのも事実だ。
■ 最後に
巨大公共事業は、税金で動いている。
だからこそ、民間以上に厳格であるべきだ。
白ナンバーが合法だと言うなら、
その根拠を堂々と説明できるはずだ。
形式上は問題ない。
書類も整っている。
だが――
実態が限りなく運送業に近いなら、
それは制度の趣旨を歪めていないか。
緑ナンバーで厳格に運営している事業者は、
何のために高いコストを払い、法を守っているのか。
ダンプ不足は理由になる。
だが、理由が正義にはならない。
公共事業である以上、
「合法に見える」では足りない。
本当に公平か。
そこが問われている。
